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2016.05.27親の家を片付けるタイミング その3

カテゴリ:特殊清掃師

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おはようございます。

昨夜は強い雨が降りましたが今朝は今のところ
雨は止んでいます。
ただ、スッキリしない空で今にも降りだしそうです。

さて、昨日から自然葬に関してのお問い合わせを
頂いたお客様に予約順にお伺いして初回の
話し合いをさせて頂いています。

初日から幸運な事に樹木葬でのご契約をいただく事
が出来ました。
このお話は、いずれ自然葬アドバイザーである
私共の副社長よりブログにてご報告があると
思いますのでお楽しみにしていてください。

さて、親の家を片付けるタイミングも今日で
3回目に入ります。
片付けるタイミングのエピソードを皆さんに
紹介していますがその人それぞれのタイミングがあり
どのケースが良くどれが悪いなどはないと思います。

それぞれの歩まれて来た人生により色んな形の
片付けの切っ掛けがあって良いと思います。

さて、今日の切っ掛けになった言葉は

もう、家には戻れないんだから処分するよと一見
この言葉だけ聞くと淋しい感じがする言葉ですが
今日の親の家を片付ける切っ掛けになった言葉を
ご紹介したいと思います。

この方からお電話を頂いたのはもう何年になるのでしょうか?
契約書を見ないと定かでは有りませんが、6~7年前に
なるのではないでしょうか?

正月も明けてこの年は雪が例年より多い年でした。
管理していた空き家の雪下ろしや排雪作業に毎日
追われ忙しく過ごしていた1月の中旬のお話です。

私は当時屋根より下ろされた雪を除雪機を使い
トラックに積み込む作業をしていました。
朝から何十台トラックに積み込んでいるのか
分から無くなるぐらい休憩も無く機械で積み込み
作業をしていたそんな時でした。

副社長より今、生前整理のお見積りの相談が入ったので
お客様の所へ折り返しお電話を入れてほしいと言う
電話でした。

私は積み込み途中のトラックだけ急いで雪を積み込み
作業を中断して生前整理の見積り依頼のあった
お客様に折り返しお電話をしました。

電話口には、50代前半位の男性が出て青森の実家の
家財を片付けたいのだが費用はどの位かかるのか
見当もつかないので見積りを出してほしいと言う
内容の話と父親は今のところ実家で一人暮らしをしていますが
いずれ施設へ入所せざるえなくなると思うのですが
いまいますぐに片付けなくても大丈夫ですか?
と言う内容の質問でした。

私は、当然、見積りを出したからと言ってすぐ片付けなければ
行けないと言う事ではありません。
時期が来るまでお待ちします。と伝えると
来月に初めには、青森に行く用事があるのでその時に
見積りをして欲しいと言われ日にちを決め電話を切りました。

この年は、本当に雪が降りもう勘弁してくれ~と
屋根の雪下ろし業者ですら泣きそうになった年でもありました。

2月に入りお約束していた日にこの男性と待ち合わせをして
この男性の実家にお伺いしました。

男性の言われるままに家の中に入ろうとしたが
高齢の独居者の住宅特有の玄関前の雪かきもしていなく
玄関にたどり着くのがやっとだったので雪かき道具をかり
ささっと雪かきをしてから家の中にお邪魔しました。

住宅自体は、3LDKのさほど大きくない一戸建ての住宅で
庭の奥に手作りの小屋がありました。

小屋まで行くには除雪機で除雪しないと小屋までたどり
着けないくらい雪が積もり小屋半分以上が雪に埋まっていました。

年老いた老人が今の隣の仏間に介護用ベットがおかれ
そのベットに横たわり不安そうな顔をして私の方を
見ていました。

私は、ベットに横たわっているお父さんの近くに行き
お仏壇の仏様に手を合わせて挨拶をしたいのだがと
許しをもらいに行きました。

すると、不安そうな顔のお父さんの顔が一瞬ゆるみ
わざわざすみませんどうぞ私は体が不自由で起きられないので
我が家のご先祖様に手を合わせてくださいと弱弱しい声で
話してくれました。

私はお仏壇に手を合わせこの家のご先祖様にご挨拶をさせて
頂きました。
その後、お父さんに名刺を渡し今日ここに来た理由を
簡単に説明をしました。

すると、私はもう年でボケも入っているから難しい事は
息子に任せているから息子と話してくださいと。
最初の不安な顔からにこにこした顔で話してくれるように
なりました。

息子さんが居間にと誘われたが、私はお父さんの居る
仏間でお話をしませんか?と
息子さんに提案をしました。

すると息子さんんも私の提案に了解して頂きお父さんの居る
仏間で話をする事にしました。

父は母に先立たれ一人でこの家に住んでいたが2年前ぐらいから
認知症を発症したと言います。

今は症状は軽いのだが足腰も弱り何時悪くなるかも分から無いと
在宅で介護や医療を受けて今は暮らしているが一人暮らしで
認知症の父親を青森の家に残して自分は東京に帰るのが
心苦しく父にも東京の施設に行かないかと何回も説得したが
この年になり東京では暮らせない。
野たれ死にしてもこの家に居たいと私の提案を受け入れてもらえないと
包括支援センターさんの担当者やケアマネージャーさんとも
相談し今のところ認知症も軽度だったため在宅で介護もできていたが
この先どうなるか全く予想もつかないし毎月のように
東京と青森を往復していると旅費だけでも莫大にかかり
このままでは生活が成り立たなくなる前に
親父にも協力してもらい施設に入りリハビリをしながら
生活をして欲しいと言うのが私の願いだと息子さんは
お父さんの前でハッキリと意思を伝えました。

するとお父さんは息子さんの顔をじっと見つめて
苦労かけてきたね。
お前の気持はよく分かったよ。
今まで、東京と青森を毎月行ったり来たり大変だったね。
もう、こんな生活終わりにしよう。

施設にお世話になるからお前も少しは楽になるだろ~と
お父さんが理解していただいた。
親父、本当にいいのか?
お父さんは静かにうなずいた。

息子さんは、親父ありがとう。

そうと決まれば早速お家の中を見させてもらっても
お父さんいいですか?
と私が訊ねるとお父さんは穏やかな顔でよろしくお願いしますと
小さな声で返事を返してくれました。

家を見て見積りが大まかな値段が出て後は雪に埋もれた
小屋の中がどうなっているかだけになりました。

小屋の部分は後日、雪が解けてから見積りを出し直すと言う
事で息子さんと了承をえてこの日は終了しました。

後日、この息子さんからご連絡を頂きお父さんの
施設の入所が3月半ばに決まったとの知らせが入り
入所にともなう引っ越しのお手伝いも追加で頼みたいと
言う連絡でした。

施設へ入所当日、まとめられた身の周りのわずかな
家財道具を積みにお父さんが長年暮らした家に行くと
施設の人がお父さんを迎えに来ていました。

息子さんがお父さんに、親父、
もう、戻れないんだから処分するよと一言小さな声で言うと
もう、決めた事だから、もう少しで忘れちゃうだろうから
お前にまかせるよと言い施設の人に連れられ長年住んだ
家を後にしました。

その後、雪解けを待ってお父さんの家の片付けが開始され後に
この家は、売りに出されました。

先日、この家はどうなっているのだろうと気になり
行ってみると家は取り壊され新しい家が建っていて
そこには新しい家族が住んでいました。

このお父さんは数年前に息子さんに見守られ
息を引き取ったと当時を知る方より教えて頂きました。

人生、いろいろなドラマがありますね。

この仕事をしていると色々な幕引きのシーンを見る事が
できます。
私の場合は、どんな幕引きの形になるのかな~
今日はこの辺でまた次回お楽しみに^^


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この記事の担当:花輪 隆俊

戦う特殊清掃士達のブログへようこそ!!
トータルプロデュース モコは青森県、岩手県、秋田県をはじめとする
東北6県において特殊清掃や遺品整理をおこなっています。
故人様やご依頼者様の心情を考えあえて悲惨な現場写真などは
ひかえつつ現代社会の闇と戦う特殊清掃士達の日々の業務を
ご紹介しています。
東北地方でも私共独自の消臭技術で孤独死などで住宅に染みついた
悪臭を完全消臭する技術で東北各地からご依頼を頂いています。
プライバシーを配慮し(故人様)日々の活動をブログで配信しています。
また、お困り事はお気軽にご相談ください。

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