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2017.02.26尊厳をなくした人々 その2

カテゴリ:特殊清掃師

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おはようございます。

今朝の青森市の朝の24時間の降雪量は11cmです。
3月ももう少しと言う今日この頃ですが
周りの景色はまだ1月の様な景色が続いています。
時々に雪が降らないとダラダラと少量の雪が続きますね。

さて、昨日から超難問の尊厳をテーマにブログを
書き始めました。
昨日は、尊厳とは何かと言う事を辞書を引きながら
書いてみました。

今日からは、私が携わった特殊清掃(原状回復)作業から
考えて見たいと思います。

現場に立つと何時も思うのがよくこんな部屋や家で生活
していたな~と思う事がしばしばあります。

人が尊厳をなくす切っ掛けは何なんだろうと現場に
行くたびに思う。
なぜ、この人はここまで酷く不衛生な部屋で生活が
出来たのだろう?
こんな悪臭の中で害虫が大発生している中でなぜ
生き続けることができたのだろうと部屋を片付けながら
ふと思う事がちょくちょくある。



 


それでは、実際に私が携わった尊厳をなくされたと
思う人の部屋を見てみましょう。

ケース1

この家に住む住人は、高齢の男性です。
数年前より認知症の症状が(妄想・凶暴化)ひどくなり
なかなか近づけなくなっていったと言います。

それでは住宅内の説明をしたいと思います。

まず、玄関の引き戸を開けると廊下が三方にあります。
右の廊下は元々客間だったと言う部屋に繋がっています。
今度は左の廊下は和室二間続きの部屋につながる
縁側兼廊下になっています。

最後は玄関の正面にある廊下は、居間に続く廊下と
その隣が台所そして現在はこの男性が寝起きする
寝室兼居間でその奥が和室の6畳間です。
そこから廊下を奥に進むと家財が沢山詰め込まれた
おそらく脱衣所とお風呂場だと思います。

廊下をまた奥に進むと男性用のトイレと和式の
汲み取り式のトイレがありました。

住宅は平屋の6DKの広い住宅ですが面白い事が一つあります。
この住宅内全てがごみであふれていたと言う事では
ないのです。
ここが今回、尊厳のテーマで書こうと思った切っ掛けの
部屋でもありいます。

右の廊下の奥の客間と左の廊下の和室二間続きの
部屋は一切荒らされてはいないのです。
大体、ごみ屋敷やごみ部屋と言うとある部屋全てが
ごみに占拠されていると言うのが定番なのですが
この住宅だけはちがっていました。

左右の廊下の部屋はもう何十年も誰一人入った
形跡がないような感じのただホコリっぽくカビ臭い
ただの空き家の臭いがだだよっていました。

問題なのが玄関から直進の廊下からその廊下に沿った
部屋が失禁で真冬の凍り付いた状態の廊下や部屋でも
ツ~ンと鼻を衝くアンモニア独特のアンモニア臭が
漂いごみをかき分け先に進むと言った感じの状態です。

部屋中がアンモニア臭が染みついているって
どおゆう事なのかと考えながらトイレをよく
調べてみると男性トイレの便器の配管が破損していました。

この様な感じの壁掛け式の便器のパイプが
壊れていて床に尿が全て漏れていました。

そのせいで足に漏れこぼれて出た尿が付着して、
廊下から各部屋へとうつって行ったのと
その場で失禁してしまったと推測される。

窓は、昭和初期の木枠のガラス窓でいたる所の窓ガラスが
欠けてる場所が沢山ありその隙間から雪や雨が入り込み
床も腐り抜け落ちている箇所が沢山ありました。
真冬であれば最低気温ー10前後まで下がる時も
ちょくちょくあるこの地域でガラスが欠け隙間風が
入り込みストーブも無い家に何十年も住んでいたと
いうのだから通常では考えられないです。

当然、脱衣所や風呂場にもごみや家財がギューギュー詰め
なのでお風呂も入ることもなかったと思います。
こんな人が暮らすには衛生上や環境上でも考えられない
状態でこの高齢者は何十年も住み続けていたと言います。

何とな~くですが人間は下の始末が上手くできなくなる事と
尊厳をなくす切っ掛けが共通している様な気がします。

但し、病気やケガなどで身動きができないような状態などは
別だと思います。

この高齢男性はたまたま、玄関外で倒れていた所を
通りすがりの方に発見され救急搬送され命はとりとめたと
聞きました。

真冬の2月に夏の服装でいたらしいので低体温症と
栄養失調で意識をなくしていたらしいです。

現在は、施設に入所して暮らしていると伺いました。

尊厳、私はまだなくしていないと思うのではっきりとは
まだ、分かりませんがまだまだ尊厳をなくされたと思う
方の事例を書いてみたいと思います。

さ~て、今日はここまでで終わりたいと思います。
今日は、粉骨したお骨をご家族の元へお返しに
行ってまいります。

それではへばな~^^


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この記事の担当:花輪 隆俊

戦う特殊清掃士達のブログへようこそ!!
トータルプロデュース モコは青森県、岩手県、秋田県をはじめとする
東北6県において特殊清掃や遺品整理をおこなっています。
故人様やご依頼者様の心情を考えあえて悲惨な現場写真などは
ひかえつつ現代社会の闇と戦う特殊清掃士達の日々の業務を
ご紹介しています。
東北地方でも私共独自の消臭技術で孤独死などで住宅に染みついた
悪臭を完全消臭する技術で東北各地からご依頼を頂いています。
プライバシーを配慮し(故人様)日々の活動をブログで配信しています。
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